「未来への手紙」から「未来からの手紙」へ
●「未来への手紙」から「未来からの手紙」へ
さらに、ある期間に絞ったプロジェクトの成功に関わる技法としても「未来の自分への手紙」は活用できます。
実際に私は、私自身が企画した2003年2月11日の「波動フロンティア2003」という一大イベントのプロデュースにおいて、この技法を使いました。このイベントをやると決め、先生方のスケジュールを合わせ、開催日時、会場を決めた時点で、私は、そのイベントが成功している未来の自分に向けて、次のような手紙を書いたのです。
2003年2月11日の井上祐宏様へ
今、波動フロンティア2003が成功した、その喜びをしみじみと味わっているあなたを意識します。あなたが今2002年10月21日の満月の夜、18時40分の私を意識し、見つめている…その視線を感じています。
今私はあなたに問い掛けます。「いったいどうしたら、あなたに出会えるでしょうか」と。
すると私の中に、未来の自分からの言葉が流れ出しました。
あせることなく 一歩一歩 歩んでいきなさい
手を合わせながら 時空と語らいながら この時を刻むのです
想いに応えてくれた人への感謝を忘れずに… まず●●さんに会いましょう。
志、愛・感謝、探究心、変革、光…、俺の屍を超えて行け LOVE
この未来の自分からのメッセージを私は2002年10月から机の前に貼って毎日見ていました。
500人規模のイベントを私個人が主催するなど、生まれて初めてのことでした。そしてこの旅は、私自身にとって自らの絆を確かめ、発見し、深めていくプロセスそのものであることに、私自身が気づいたのです。
さらにこのイベントに参加される方々一人一人が、自らの絆を見つめ、深める機会になることを祈って、イベントのメインタイトルは「絆~地球と人類の輝く未来が見えてくる」としました。
さあ、私は「成功した喜びを噛み締める自分」と2003年2月11日に出会えたでしょうか?
これは、この「未来の自分」といかに真摯に語り合い、分かち合うことができるかどうか、が問われる挑戦でした。
「未来の自分への手紙」は「未来の自分からの手紙」を生み、「現在の自分と未来の自分の語らい」が円還現象となる…。その時私たちは、自分と他者との絆だけでなく、「現在の自分」と「輝く未来の自分」との絆を深めることができるのです。
●絆―自分の人生が試される時
絆(きずな)…。この言葉が浮かんだ時に、私は「氣エネルギーが波動(情報)という糸によって緻密になり、一つの綱(つな)になっていくことで氣+綱=絆(きずな)となるのではないか?」そんな語呂合わせを思いつきました。どんなに素晴らしい目的があっても、それを達成することプロセスの中で、絆が育まれなければ、意味はありません。なぜなら絆こそが、新しい未来を生み出す土壌そのものだからです。
但し、ここで私が言う「絆」とは、欲望や執着による固定した関係性のことではありません。
愛と感謝が循環する分かち合いの関係性のことです。そして真の「絆」とは、自らが志を持って生きる時のみ浮かび上がり、その姿をはっきりと現すものであることを、今私は実感しています。
十数年前より、私は我が師である松永修岳師のこんな言葉を聞き続けてきました。
何が私とあなたを繋げているのか?
あなたと父母を繋げているのか?
友人とあなたを繋げているのか?
生と死を繋いでいるものとは?
形無きものと形有るものとを繋いでいるものとは何か?
これらに意識を向けることこそが、真実を発見する道だ。
あなたと周りの人とを繋いでいるものは何でしょうか?執着でしょうか?絆でしょうか?
この問いかけこそが、運命転換を願うあなたにとって最も重要なポイントになることでしょう。
そして2003年2月11日、イベント会場は定員500人を遥かに超える人々が集い、大成功のうちに幕を閉じました。私はその祝賀会のステージで、2月11日のイベント当日の自分に向けて10月に書いた手紙とその手紙への返事を読み上げました。一つの時空が感動的に完結し、新しい未来への扉が開いた瞬間でした。
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